便利屋に騙された!? こんな経験を避けるための対処法
便利屋業界は役立つ一方で、時としてトラブルも発生します。
特に「便利屋に騙された」という体験をした方も少なくありません。
本記事では、こんな慣れない便利屋業界でのトラブルを避けるための具体的な方法を提供します。
目次
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便利屋とは何か?
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便利屋の定義
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便利屋の経営業態
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便利屋トラブルの現状
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悪質な便利屋の手口
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便利屋に騙されないための対処法
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便利屋選びのポイント
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評判の確認
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料金の明確化
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便利屋に騙されたときに相談するところ
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国民生活センターへの相談
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警察への届け出
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便利屋サービスを安全に利用しよう
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見積もりの取得
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依頼内容の確認
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便利屋とは何か?
まず始めに、便利屋が具体的にどのような業務を行っているのかを把握しましょう。
便利屋の定義
便利屋とは、様々な生活の困りごとを解決し、手助けをする専門業者のことを指します。
日常生活で起こりうるさまざまなトラブルや課題に対して、便利なサービスを提供しています。
例えば弊社の場合でいうと、空き家の片付け、遺品整理、草刈りや剪定を含む庭のお手入れなどが多いです。
その他にも家庭内での修理や改修、家具の移動や組み立て、掃除など、幅広い業務に対応しているのが特徴です。
また、便利屋は決まった業務範囲にとどまらず、クライアントの要望に合わせて柔軟に対応します。
手際よく問題を解決し、より快適な生活をサポートする役割を果たしています。
便利屋は忙しい現代社会や高齢化社会において、気軽に利用できるお助けマン的な役割を担っています。
しかし、便利屋へ依頼する時には慎重さが必要であり、信頼性や実績、料金体系などを確認することが大切です。
便利屋業界は確かに助けになるサービスを提供していますが、一部の悪質な業者に注意する必要もあります。自分の要望や予算に合わせて信頼できる便利屋を選び、安心してサービスを利用しましょう。
便利屋の便利さとトラブルを避けるための注意点を理解しておくことで、より充実した生活を送ることができるはずです。
便利屋の経営業態
便利屋には様々な経営業態があります。近頃では買取業者や大型リサイクルショップなどが、弊社と同じように空き家の片付けなどを行っていることが多いです。(相見積もりの際によく引き合いに出されます・・)
個人経営でも多くの従業員を抱えている便利屋もあれば、アルバイトの登録制を採用していることろもあります。
個人的には弊社のように夫婦で営んでいるような小さな便利屋が多いと感じています。
なぜ小さな便利屋が多いのかというと、他の業種に比べて開業時にお金がかからないため手軽に起業することができるからといえます。
依頼内容によっては普通免許とトラックが1台あればなんとかなってしまいます。
また、特定のサービスに特化した便利屋もあれば日常的な小さな困りごとを中心に解決している便利屋もあります。
サービスの種類が多く開業の間口が広い分、便利屋それぞれの経験値や知識に差があるのが実情です。
便利屋トラブルの現状
残念ながら、'便利屋に騙された'というトラブルも存在します。
悪質な便利屋の手口
悪質な便利屋の中には、顧客を騙して不適切な行為を行う業者も存在します。
彼らの手口を知っておくことで、トラブルを回避することができます。
まずは実際に便利屋に騙されたというケースを見てみましょう。
これらは国民生活センターのHPより抜粋しています。(国民生活センターHP)
事例1 無料で回収できると言われたのに6万円請求された
「無料で不用品を回収します」とうたい軽トラックで巡回している業者に声をかけて依頼をしたが、トラックに詰め込んだあとに6万円の費用を請求された。
抗議したところ「不要品の回収は無料だが、トラックへの積み込みには費用がかかる」と言われた。
仕方なく手持ちの数千円を支払ったが残金は後日集金に行くと言わた。
事例2 解約を申し出たら高額なキャンセル料を請求された
遠方にひとりで暮らしていた母親が亡くなったため母親の居住地域の便利屋に遺品整理の見積もりをとってもらうことになった。
当日近所に住んでいる親戚立ち会いのもと3日間の作業日程で見積額が37万円と言われ依頼をすることになった。
しかし後日20万円で作業をしてくれる業者を見つけたためキャンセルを申し出たところ、キャンセル料17万円を請求された。
キャンセルの際にキャンセル料金が発生するとの説明もなく納得できない。
事例3 作業時が終わらなかった上に追加料金を請求された
一人暮らしの母親が亡くなり便利屋をネットで探し遺品整理の見積もりの依頼をした。
見積金額は141,000円で見積もりの詳細には「人件費(スタッフ4名)76,000円」「2トントラック1台 25,000円」「トラック1台分の廃棄物処理料 40,000円」と記載されていた。
当日作業時に立会したところ、トラックに荷物を詰め込んでから「40,000円を前払いしてもらえないと処分ができない」と言われ現金で40,000円支払った。
その後も荷物の処分のため3往復し、その都度現金で40,000円を支払った。
しかし約束の時間内に作業が終わらず、荷物が残ったまま最終的に32万円を請求された。
当日持っていた現金20万円をすべて支払ったが残金の12万円を請求されている。
これらのケースはこの記事を読んでいるあなたが便利屋を利用するにあたって、まさに心配しているような事例だと思います。
その他にも捨てないでほしいとお願いしていたものを捨てられてしまった、作業中に設備を壊されてしまった、本来必要のない作業までしつこく勧誘された等といったケースが報告されています。
さらに悪質な業者は、ネット上の口コミや評判を捏造することもあります。
偽の評価を投稿して信頼を勝ち取り、多くの消費者を騙す手法もあります。
そのため、口コミや評判だけを頼りに便利屋を選ぶのではなく、信頼できる情報源や実際の利用者の意見を参考にすることが重要です。
悪質な便利屋業者から身を守るためには、信頼性の高い業者を選ぶことが肝心です。
小さな便利屋の場合「くらしのマーケット」や「みつもあ」などのポータルサイトを利用していることが多いです。
グーグルの口コミを集めることは難しいですが、これらの口コミは比較的かんたんに集めることが可能です。
インターネットやチラシなどで依頼しようかと悩んでいる便利屋がある場合、これらの口コミを参考にすることも一つの手です。(便利屋的にはポータルサイト経由ではなく直接依頼していただきたいのが本心ですが・・)
また、InstagramなどのSNSを運用している便利屋も多いです。(弊社も頑張って更新しています!)
スタッフの紹介や実際の作業風景、作業のビフォアー・アフターなどを見ることができるので、実際に依頼したときの雰囲気を掴みやすいと思います。
信頼性のない便利屋業者に騙されないためには、適切な知識と慎重な対応が必要です。
悪質な手口を見抜き、信頼できる業者を選ぶことで、安心して便利屋サービスを利用できるでしょう。
便利屋に騙されないための対処法
悪質な便利屋業者に騙されると、さまざまな被害が発生する可能性があります。
その実態を知っておくことで、被害から身を守るための対策を講じることが重要です。
上に書いた実際の事例で対処法を考えてみましょう。
事例1 無料で回収できると言われたのに6万円請求された
まず不用品6万円とはどのくらいの量なのかを考えてみましょう。
弊社の場合で言いますと、もちろん不用品の内容にもよりますがだいたい1トントラック1台分、しかも満載に積んで5〜6万円くらいのケースが多いです。
この事例では軽トラックで巡回している業者とのことですので、その時点で怪しさしかありません。
自分でタンスを処分すると想像してみましょう。
弊社のある相模原市では粗大ゴミを処分するときには自分で清掃工場に持っていく方法と、事前に申込みをし、粗大ごみシールを購入し、指定した場所まで運んで回収してもらう方法の2通りがあります。
どちらにしても粗大ごみを処分するには手数料が必要となります。
便利屋の場合は利益ものせなくてはいけません。
弊社のケースでいうと遺品整理などの際は一般ごみを収集運搬できる業者に処分料を支払うことになります。
つまり何が言いたいかというと、無料で処分することはできない、ということです。
軽トラックで巡回してるような便利屋には注意が必要です。
個人的には家族が依頼をしようとしていたら全力で止めます。
事例2 解約を申し出たら高額なキャンセル料を請求された
まずは17万円というキャンセル料が妥当かそうでないかを考えてみましょう。
遺品整理や空き家の片付け、ゴミ屋敷の見積もりの場合、大きく分けて3つの要素を含みます。
1つ目は人件費、2つ目は処分費、最後に経費となります。
経費にはガソリン代やゴミ袋などの消耗品費が含まれます。
キャンセルの場合、処分費や消耗品はかかっていないので考えられるとするならば人件費に充当する費用だと思われます。
このケースで言うと、作業日程が3日間とのことですので、ある程度の量の遺品があったと予想されます。
1日あたりのスタッフの数を何人で想定していたのかがわかりませんが、1日あたり5万円〜6万円のキャンセル費用となります。
一般的に、遺品整理やゴミ屋敷のアルバイト代は高めに設定されていることが多いので人数にすると1日あたり2人〜3人分という感じでしょうか。
もしも当日や前日にキャンセルをしたとするならば、数字的には必ずしも法外な金額と言えませんが、キャンセル料が発生する場合には事前に話をする必要があったとは思います。
弊社のような小さな便利屋ですと、この3日間は予約受付をストップしている状態なので、できることならばキャンセルはしてほしくないのが本音です。
実際弊社の場合、同業者に応援を頼む場合はトラックの持ち込みもお願いすることになるので1人あたりの人件費はそれなりの金額となります。
とは言え、やむを得ない場合もあるでしょう。
37万円と言われた作業が他所では20万でやってくれると知ってしまえば心が揺らいでしまうのも理解できます。
依頼をする際に少しでも迷いがあるときは、キャンセルした場合のことなどを事前に確認しておく必要があります。
事例3 作業が終わらなかった上に追加料金を請求された
このケースはかなり悪質なケースと言えます。なんのための見積もりだったのでしょうか。
あえて対処法を考えるとするならば「トラック1台処分料いくら」と記載されていることがポイントです。
普段トラックに関わることがないような方だと2トントラックがどのくらいの大きさか、どれだけの量を積むことができるかイメージしづらいと思います。
例えば弊社の場合、宅急便のようないわゆる「箱車」ではなく荷台がのっているだけの「平ボディー」というタイプのトラックを使っています。
荷物を積む際はそれぞれの大きさや形、全体の荷物量を頭に入れながらパズルのように効率的に、さらに安全に留意して積んでいく必要があります。
なるべく1回の運搬で多くの荷物を積み込むにはコツが必要なのです。
反対に「なんとなくトラックいっぱいに積んでいるっぽく」積むことも可能なのです。
なので、トラック1台○万円という料金設定には注意が必要です。
このケースで事前に対処するとするならば、「トラック何台分になりますか?」と確認する必要があったということになります。
便利屋に騙された場合、その結果として消費者は高額な損失を被ることがあります。
不適切な料金請求や再工事の費用、他の業者に依頼する費用などがかかることになります。
また、未完成な状態での納品や不適切な作業のため、本来の目的が達成できず、時間と労力が無駄になることもあります。
便利屋選びのポイント
あせらず慎重に便利屋を選ぶことが大切です。
評判の確認
便利屋を選ぶ際に、インターネットやSNSで口コミや評判を確認することは非常に重要です。
評判が良い便利屋であれば、信頼性や実績があると言えるからです。
また、友人や知人などからの口コミも大切な情報源です。
身近な人の意見や経験は、より信頼性が高い情報となる場合があります。
便利屋を利用したことがある人に直接聞いてみることで、リアルな評判を知ることができます。
さらに、ネット上の評判だけでなく、便利屋自身が公開している実績や消費者の声も参考にしましょう。
ウェブサイトやパンフレットなどを通じて、過去の仕事の実績やクライアントからの感謝の言葉を確認することができます。
ただし、口コミや評判には一定の注意が必要です。
一部の業者は自社の評価を操作するために、偽の口コミを投稿したり、悪評を抹消したりすることもあります。
そのため、できるだけ信頼性の高い情報源を選び、複数の意見を比較検討することが重要です。
便利屋の口コミや評判を確認することで、信頼できる業者を見つけることができます。
他の利用者の意見や経験を参考にし、総合的な評価を判断材料として活用しましょう。
信頼できる便利屋を選ぶことで、トラブルを回避し、安心して便利屋サービスを利用することができるでしょう。
料金の明確化
便利屋を選ぶ際に、料金の明確化は非常に重要なポイントです。
料金体系が明確であれば、不必要なトラブルや追加費用を回避することができます。
①見積内容の詳細
まず、便利屋に依頼する前に、料金に関する詳細を確認しましょう。
作業内容や時間、人数などによって料金が変動する場合や、追加費用が発生することがあるかどうかを確認することが重要です。
また、料金には消費税や交通費、材料費などが含まれているかどうかも確認しましょう。
「見積もり以外で追加料金がかかるのはどのような場合ですか?」と聞いてみるのもおすすめです。
②支払いのタイミングや方法
さらに、料金の支払い方法やタイミングも確認しておく必要があります。
支払いは現金のみなのか、クレジットカードや電子マネーなどの支払い方法も利用できるのかも確認しましょう。
重要なポイントとして、見積もりの段階で料金を明示してもらうことが大切です。
作業前に正確な料金を把握し、予算に合わせて作業を進めることができます。
見積もりには作業内容や料金の詳細が含まれているはずですので、それを元に納得のいく依頼をすることが重要です。
③納得がいくまで質問
また、料金に関する疑問や不明な点があれば、遠慮せずに業者に質問しましょう。
料金に関する不透明な部分があれば、トラブルの原因となる可能性があります。
業者とのコミュニケーションを大切にし、料金の明確化を図ることで、納得した上で依頼をすることができます。
料金の明確化はトラブルを予防するために不可欠な要素です。
信頼できる業者は、透明性のある料金体系を採用していることが多いです。
便利屋サービスを利用する際には、料金についての不透明な状況を避け、作業内容や料金の詳細を明確にしておくことが重要です。
これにより、後々のトラブルを回避し、便利屋のサービスを安心して利用することができるでしょう。
便利屋に騙されたときに相談するところ
もし便利屋に騙されたと感じたら、次のような対応をとりましょう。
国民生活センターへの相談
便利屋とのトラブルに遭遇した場合、国民生活センターに相談することは重要です。
国民生活センターは消費者保護に関する専門知識を持ち、適切なアドバイスやサポートを受けることができる機関です。
まず、便利屋とのトラブルが発生した際には、該当地域の国民生活センターに連絡して相談しましょう。
担当者は、トラブルの内容を詳しく聞いてくれます。
便利屋業者の不適切な行為や被害状況を正確に伝えることが重要です。
相談は無料で受けられるため、気軽に相談してみましょう。
さらに、国民生活センターは不正行為に対して適切な措置を取ることもできます。
便利屋が誠実でない場合、適切な指導や是正を行わせることができます。
また、国民生活センターから業者に対してのクレームや警告を行うこともあります。
これにより、同様のトラブルを他の消費者が被ることを防ぐこともできます。
外部リンク:国民生活センターHP
警察への届け出
便利屋とのトラブルが犯罪行為に関連していると疑われる場合には、警察への届け出も検討する必要があります。
警察への届け出は、犯罪行為の摘発や再発防止に役立ちます。
まず、トラブルの内容が犯罪行為に該当すると思われる場合には、速やかに警察に通報しましょう。
不正な行為や詐欺行為、器物損壊など、犯罪行為が疑われる場合は、被害状況や証拠をきちんと整理し、警察に報告する必要があります。
警察への届け出は、的確な情報提供が求められます。
被害の詳細、便利屋業者の名前や連絡先、作業内容や契約内容、不正な請求の有無、被害額などを具体的に伝えましょう。
証拠となる写真やメールのやり取り、契約書などがあれば、それも提供すると良いでしょう。
警察への届け出をすることで、被害の証拠を残し、事件解決の一助となります。
警察は法的な手続きや捜査を行い、適切な対応をしてくれます。
また、同様のトラブルが他の人にも起きていないかを確認し、被害者の救済にもつながります。
ただし、警察への届け出は状況によって異なる場合があります。
一部のトラブルは民事的な問題として捉えられることもありますので、事前に国民生活センターなどの専門機関に相談し、適切なアドバイスを受けることが重要です。
便利屋サービスを安全に利用しよう
便利屋サービスは生活を便利にする素晴らしいサービスです。
以下の点に注意すれば、安全に利用できます。
見積もりの取得
便利屋を利用する際には、事前に見積もりを取得することが重要です。見積もりを取ることで、作業内容や料金を明確にし、トラブルを予防することができます。
まず、複数の便利屋業者から見積もりを取ることをおすすめします。
複数の業者の見積もりを比較することで、適切な業者を選ぶことができます。
見積もりは無料で取ってもらえることが一般的ですので、躊躇せずに依頼してみましょう。
見積もりを取る際には、作業内容やスケジュール、料金について詳細を尋ねることが重要です。
具体的にどのような作業を依頼するか、どのくらいの時間がかかるか、必要な材料や工具は含まれるかなど、細かい点について確認しましょう。
また、料金には消費税や追加費用が含まれているかどうかも確認しましょう。
業者からの見積もりには、作業内容や料金の詳細が明確に記載されているはずです。
見積もり書には、作業内容や料金だけでなく、作業日時、作業時間、支払い条件、保証内容なども含まれることがあります。
これらの情報を細かく確認し、十分に納得の上依頼をしましょう。
見積もりには特に注意が必要なポイントもあります。
低料金での見積もりを提示する業者には注意が必要です。
低料金で契約を結んだ後、実際の作業中に追加費用を要求されることがあるからです。
安い見積もりを提示する業者には、信頼性や実績をしっかりと確認することが重要です。
見積もりを適切に取得することで、後々のトラブルを防ぐことができます。
依頼前に明確な情報を得ることで、安心して業者に依頼することができます。
複数の便利屋業者から見積もりを取得し、納得のいく契約を行いましょう。
参考記事:便利屋に騙された時の対処法
依頼内容の確認
便利屋を利用する際に、依頼内容の確認は非常に重要です。
作業内容、料金、作業時間、支払い条件などを確認しましょう。
口約束は避け、見積書をもらうか、メールなどで見積もりの詳細を明記してもらう必要があります。